大阪会場 法人税法における試験監督の不手際についての申入書
今年の試験に関して、国税庁に送付する予定の書面の一つを公開します。
この大阪産業大学での法人税についての問題は、このblog読者からの情報提供に基づいて行っています。国税庁に照会するにあたり、より詳しい状況を知らせて頂ける方を募っています。他に当該会場で受験した方がいらしたら是非メールでご連絡下さい。
平成29年8月25日
国税審議会 税理士分科会 御中
第67回税理士試験 大阪会場 法人税法における試験監督の不手際についての申入書
第67回税理士試験大阪会場にて行われた法人税法の試験において、試験監督が受験者に試験開始前に受験地、受験番号を答案用紙に記入する時間を与えない事案があったことを確認しています。これは、本年の試験において当方が確認している事案の中で、試験の合格判定に直接影響を与える最も重大な問題であり、明らかに試験監督の不手際と呼べるものであると考えます。事後的な対応としては、当該受験した者に対し、答案の採点上2点程度の加点措置の必要性も考えられるものです。ついては、以下の対応がなされるよう申し入れします。
記
1. 当方で確認している事案の内容
1. 試験の科目:法人税法
2. 発生場所:大阪産業大学 9号館 2階の教室
3. 事案の発生した経緯:
(1)答案用紙、計算用紙、試験問題、正誤表が全て裏面にして配られる。
(2)正誤表は後ほど説明するまで手を触れないよう、指示がある。
(3)試験開始時間まで何も指示がなく過ぎる。(本来であれば答案用紙に受験地、受験番号の記入をするよう指示のある時間)
(4)全て裏面にして配布された状態で、「始めてください」の指示。
(5)試験開始数分後、受験地、受験番号を記載するよう、指示がある。
4. 事案の与える影響:
- 受験地、受験番号の記入を要する答案用紙は計8枚あり、受験者はこれらを試験開始前に落ち着いて記入する1、2分の時間を失った。問題は試験時間の2時間で全てを解答するのは難しい分量であり、その分答案作成の時間が短くなった。
- 通常の手順とは異なる手順で行われたことで、不必要な動揺を与えられた受験者もいたと考えられる。
- 通常の手順で行われていれば、第一問(理論問題)の問題文がほとんど答案用紙に印字済み(例:○○○の意義を述べよ)であったことから、試験開始までの時間に、解答を考えることができるものであった。同様に、第二問(計算問題)も初めて見る別表形式であったことから、解答方法を考えることができるものであった。
- 以上から、当該会場の受験者は、他の会場の受験者に比し、答案作成上不利な状況となった。
2. 申し入れの内容
上記1の内容に関し、事実を調査し、下記の項目について報告してください。また、同内容を国税庁ウェブサイト上に掲載し、国税庁における定例の記者発表で配布してください。
1. 当該事案が発生した経緯、国税審議会が把握をした日時
2. 当該事案に関わった試験監督者の所属等
3. 当該事案の発生した原因と再発防止策
4. 当該会場における受験者への採点上の措置の有無以上