新しい試験結果通知書、採点担当試験委員の存在、史上最年少合格者など新事実が判明
前回に引き続き、開示請求で入手した膨大な資料の中から新たに判明した事実をまとめて公開します。
目次
開示請求No.16 「第81回国税審議会税理士分科会における配布資料及び議事録」
今回の資料も、平成29年12月7日に開かれた「第81回国税審議会税理士分科会」の関連資料を開示請求して、出てきたものです。
開示文書
国税審議会議事
議事録
議事録の中身は下記の理由により全部不開示でした。
史上最年少合格者は昭和33年の17歳
史上最年少、17歳での合格は、昭和33年(第8回)のことだそうで、試験の難化を考えれば、もう記録が塗り替えられることはないのではないでしょうか。
史上最年長は、昭和53年の73歳。
ちなみにこの最年少・最年長の記録、一般には公開されていませんが、以前に調べたところによると、税理士試験の合格発表時に国税庁記者クラブで資料として配っているようです。
試験結果の検討過程
5、6枚目は非開示でしたが、この部分には試験結果の検討過程が書かれているようです。不開示にする必要性は何でしょうか?
試験委員の推薦
新しい作問担当試験委員と研究認定試験委員が決定されました。試験委員の名前と担当科目は不開示だそうです。
試験委員の選考方針
下記の理由により、試験委員の選考方針は不開示だそうです。不開示理由は以前の使い回しですが、選考方針そのものを開示できない理由として妥当とは思えず、疑問です。
採点担当試験委員の存在
作問担当の試験委員(官報で公表)以外に、採点担当の試験委員がいることは、噂されてはいましたが、裏付ける資料が出てきたのは初めてです。
受験手数料の値上げ
ご承知の通り、平成30年度から受験料が1科目500円値上げされました。私は以前から、税理士試験の運営が杜撰なのは受験料が安すぎて予算がないのも一因ではと考え、値上げするように提言していました。まだ今年も赤字と思われ、さらに値上げされる可能性はあると思います。
試験結果通知書の点数表示化
今年(平成30年度)の試験から受験者に点数が通知されることも既報の通りですが、新しい試験結果通知書のイメージはご覧の通りのようです
さらに開示を求めるべきか
ご覧のようにいくつかの事実が明らかになりましたが、今回も不開示だった部分について、妥当なのか疑問があります。それは、試験結果の検討過程と、試験委員の選考方針についてです。適正に行っているのであれば、伏せておかなければいけない理由などないはずで、不開示となったことが怪しいと思います。
不開示となった部分について審査請求書を提出してさらに開示を求めて争うこともできるのですが、提出期限が数日内に迫っています。多忙で疲れているのでやる気が切れてきているのですが、さて、どうしたものでしょうか。ご意見があればコメントください。