国税庁の理由説明書を公開!初めて明らかになる税理士試験係(事務局)の実態
先回の更新で、国税庁から「税理士試験採点済み答案」の「のり弁開示」について理由説明書が到着したことをお伝えしました。今回はその理由説明書の全文を公開します。
目次
理由説明書
試験委員は、(中略)、採点に当たっては、8月頃から10月頃の期間のうち約2か月かけて、自己の専門的知見に基づき、個々の答案について、単に結果のみでなく、解答を導き出す思考過程や計算過程なども十分に考慮することによって、税理士となるのに必要な学識及びその応用能力を有するかどうかを判定しており、その公平性及び妥当性が確保されるよう十分注意しながら行っている。
税理士分科会の税理士試験に関する庶務は、国税庁長官官房人事課試験係(以下「事務局」という)がつかさどる(国税庁事務分掌規則第30条)。
事務局は、税理士試験に係る物品や役務の調達などの事務から、税理士試験受験者の問合せ等の対応、税理士試験の免除手続の処理などの一切の庶務を係長及び主任の2名のみで行っている。
事務局には、日常的に受験者等から税理士試験に関する質問や照会等が電話等で多数寄せられており、特に合格発表後には、試験問題、解答及び得点に関する照会には応じられない旨周知しているにもかかわらず、これらに関する質問や照会等が相次いでいる。中には、受験者が記憶等から再現した答案や、予備校の模範解答等を根拠に、採点の過誤や不当性を主張する者や、受験雑誌における批評を根拠に問題に対する苦情を言う者もいる。
判明した事実
この理由説明書の記述から、税理士試験について初めて明らかになった事実があります。
- 採点は、8月頃から10月頃の約2か月で行っている。
- 税理士試験に関する庶務(物品や役務の調達、問合せ対応、免除手続の処理等)は、国税庁長官官房人事課試験係が事務局を担当
- 事務局は、係長及び主任の2名のみ。
- 事務局には、受験者から質問、照会、苦情等が電話等で多数寄せられている。
私からの反論
上記の国税庁の理由説明書を受けて、私から意見書を提出しました。いよいよ始まる審査会に向けて、本格的に主張を展開していきます。その総数は、添付資料を除いても、A4版10ページを超えそうな勢いですが、審査会事務局に設定された締切(5月23日)が来てしまいましたので、未完成の状態で第一弾として提出しました。その内容は、次回以降の更新でお見せします。