Markの資格Hack (税理士試験)

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税理士試験免除の論文審査にはどれくらいかかる?どんな場合に不認定となる?院免除制度解説

私の元に、メールでご質問を頂いていました。今年の春に大学院を修了したという方で、国税審議会に免除申請のため論文を提出したものの、なかなか通知が来ないということでした。今回はこの質問にお答えする形で、税理士試験の院免除制度の解説も書いていき…

事前確定給与の届出期限、ネットの記事の多くが間違っている(税法上の日数の数え方)

「事前確定届出給与に関する届出書」を作ろうと思って、届出期限のところにいつの日付を書けばいいのか、わからなくなってこのページにいらっしゃった方、こんにちは。そして、おめでとうございます。あなたは正解にたどり着きました。 確かにこの届出期限、…

キャッシュレスポイント還元は不課税か、仕入対価の返還か?

国が行う「キャッシュレス・ポイント還元事業」でコンビニ等が採用した「即時充当」方式の場合に、ポイント還元の部分は消費税法上、仕入対価の返還となるのか、不課税となるのかという問題について、以前の記事で触れました。 軽減税率導入後のレシートと仕…

マイナンバーとクラウドソフトで年末調整の仕事は5年後にはなくなる?

私の事務所では年末調整の準備を始めまして、これから年末まで忙しくなるぞ、という感じです。BIG4税理士法人に勤める友人に聞いたところ、「年末調整?何やるの?」という感じで我々とは世界が違うようです。(BIG4が相手にするような大手企業は、年末調整…

【軽減税率】みりんが10%で「みりん風調味料」が8%なのは「脱法みりん」だから 酒税法と租税回避

軽減税率は非常に問題が多くわかりにくい制度ではあるけど、みりんとみりん風調味料は、特に迷うことはない。みりんはもともと酒(アルコール分一度以上の飲料をいう=酒税法2条)で、酒税を逃れるための「脱法みりん」として「みりん風調味料」なるものが作ら…

「令和元年度(第69回)税理士試験出題のポイント」が更新 試験委員の違いが顕著

10月1日(火)、国税庁サイトの「税理士試験出題のポイント」が更新されました。 下記は去年の記事。 平成30年度(第68回)税理士試験出題のポイント 予備校の解答間違いが判明 - Markの資格Hack (税理士試験) 目次 国税庁サイトへのリンク 「税理士試験出…

水道料金は12月から消費税10%になる理由 明細に正しい税額が表示されない場合も

連日、消費税増税に関する話題が飛び込んできて、私の関心も奪われています。先日、家に届いた水道料金改定のお知らせを見ていたら、おや、と思うことが書いてありました。 目次 問題:9/25〜11/25に使用した水道料金の消費税率は? 電気料金等の経過措置 名…

簡易課税の第1種と第2種の判定基準 卸売業の定義は通常の日本語の理解を超える

消費税の簡易課税について以前から疑問に思っていたことがあり、なんとなく流していたのですが、今回改めて調べてはっきりしましたのでまとめておきます。簡易課税の事業区分についてです。 簡易課税って言葉は、実は消費税法には存在しなくて、法37条に「課…

「試験免除大学院は特定支出とならない」という国税庁解釈は税務署内で無視されている

以前の当blogの記事で、「給与所得者の特定支出控除」(所法57の2)を紹介し、国税庁は「税理士試験免除のための大学院は特定支出とならない」と明文で否定した解釈情報を出しており、そしてその解釈はおかしいという私の考えを書きました。どうやら、その国…

消費税法改正「会計入力担当者が最低限知っておくべき知識」所内研修資料

消費税法改正について、事務所で職員研修を実施しました。会計入力担当者が最低限知っておくべき知識を中心に、約1時間話しました。詳しい内容は既成の資料を配布したので、レジュメは最重要論点を見出しのように記載しています。話の流れも考えて練りに練…

軽減税率導入後のレシートと仕訳 キャッシュレス還元の経理処理はどうなる?

私が勤務している税理士法人では最近とてもバタタバタしておりまして、今頃になって消費税法改正の対応に本腰を入れようかというところ、職員研修の資料を私が準備しております。消費税改正の職員研修の資料ほぼできた。消費税法は条文が美しくないから嫌い…

タックスアンサーの誤記を指摘しました(No.7108 印紙税の軽減措置)

誤謬指摘シリーズの新ネタ、今回は国税庁サイト内、タックスアンサーに見つけてしまいました。 目次 建設工事の請負に関する契約書に係る印紙税の軽減措置 税務署に確認 「表記の誤り」だった

【軽減税率】1万円超のおせちは要注意。機内販売のスナック菓子は8%、 アイスクリームは10%

いよいよ消費税増税、軽減税率が1ヶ月後に近づいてまいりまして、マスメディア等にも話題がよく出るようになってきました。*1軽減税率のことを考えると、実に世紀の愚策、悪法、腹立たしい感情ばかり湧いてきますが、それでも一応対応せねばなりません。昨…

【速報】ついに!国税庁が税理士試験の試験問題と答案用紙をPDFで公表!

【速報】ついに!国税庁が税理士試験の試験問題と答案用紙をPDFで公表しました!私が要望してきた一つが実現しました。https://t.co/H6sABiXy6g— Mark / まあく (@mark_temper) August 21, 2019 令和元年度(第69回) 税理士試験試験問題、答案用紙及び正誤…

【税理士試験】一部会場(立教大学)の机が狭すぎる件

第69回の税理士試験が終了しました。受験された皆様も自己採点を終えて、お盆休みでひと息ついたところと思います。税理士試験が全国の試験会場で適正に執行されたかどうかの情報収集と記録を兼ねて、3日間の全国の会場の様子を、togetterにまとめています…

令和元年度(第69回)税理士試験 全国の会場、受験生の声をtogetterで更新中

受験生の皆さん頑張ってください。 随時更新予定。togetter.com

平成最後の税理士試験の詳細が発表に。答案用紙のサイズなど変更。

平成31年度(第69回)税理士試験の公告が、4月5日、国税庁から行われました。*1 平成31年度(第69回)税理士試験公告|国税庁 公表された受験案内によると、今年の試験ではいくつかの変更点があるようです。 https://www.nta.go.jp/taxes/zeirishi/zeirishis…

税理士試験問題の不備が国会で指摘されていた 昭和54年6月5日 第87回国会 衆議院・大蔵委員会 第26号

前回に引き続き、国会で税理士試験が話題になった場面を掘り下げて行きます。国会議事録を昭和26年から平成30年まで検索すると、「税理士試験」というワードが87会議で発言されています。それを一件一件つぶさに見ていっているわけですが、なんと、税理士試…

税理士の「特別試験」を廃止に追いやった国民の声  昭和55年4月1日 第91回国会 参議院・大蔵委員会 第10号

この記事は、1年半前に公開した下記の記事の続編です。 受験者の9割が合格する税理士試験の「特別試験」があった 東京地判昭和54年9月20日 - Markの資格Hack (税理士試験) 昭和55年4月1日 第91回国会 参議院・大蔵委員会 第10号。税理士法改正について…

科目選びの参考に 国税徴収法はこんな科目です

税理士試験の一科目でありながら、どんな科目なのかあまり多くは知られていない、国税徴収法。私のおすすめ科目であり、国徴のプレゼンスを上げていきたいと前々から思っておりました。私は平成29年に国税徴収法に合格しましたが、この経験をまとめておこう…

中央経済社『税務弘報』2019年1月号記事の誤りを指摘しました(サラリーマンマイカー税金訴訟)

すっかり更新が途切れてしまいました。このところ、メンタルの調子を崩すことが続きあまり余裕がなく、仕事や大学院の課題などに追われておりました。私の近況は、また別の機会に。さて、中央経済社『税務弘報』2019年1月号を見ておりましたら、ある連載記事…

新しい試験結果通知書、採点担当試験委員の存在、史上最年少合格者など新事実が判明

前回に引き続き、開示請求で入手した膨大な資料の中から新たに判明した事実をまとめて公開します。 目次 開示請求No.16 「第81回国税審議会税理士分科会における配布資料及び議事録」 開示文書 国税審議会議事 議事録 史上最年少合格者は昭和33年の17歳 試験…

障害者に税理士試験の試験時間の延長措置があることが判明

障害者に、税理士試験の試験時間の延長措置があることが、開示請求により判明しました。センター受験者に教えておきたい。アスペの人は申請をすれば試験時間が1.3倍になる。浪人界隈のほぼ全員が試験時間が伸びる。 pic.twitter.com/rkiqP8VUnW— じぇりわか…

国税庁ほかへ意見を送付 今まさに試験の適正実施、情報公開が求められている

税理士試験不適切問題集を作成している目的の一つには、疑義のある問題について採点上少しでも受験生に合理的な配慮が行われるよう、試験委員に促すことがあります。ですのでネットで公開しているだけでなく、国税庁にもきちんと届ける必要があります。去年…

平成29年度免除者の内訳 国税OBや修士号取得者の人数が開示請求により判明

近年、税理士試験受験者が減少し、代わって試験の免除者が増加していることはこれまでにお伝えしてきました。しかし、免除者と一口に言っても、国税OBがなるルートや大学院で修士号を取得するルートなど、様々なルートがありその正確な内訳がどうなっている…

平成30年度(第68回)税理士試験出題のポイント 予備校の解答間違いが判明

10月1日、国税庁サイトの「税理士試験出題のポイント」が更新されました。 平成30年度(第68回)税理士試験出題のポイント が出てますね。相変わらず、科目(試験委員)によってどこまで詳細に書いてあるかのバラツキが大きいです。国税徴収法はかなり詳しく、…

簿記講師に聞く「税理士試験は、他の簿記試験に比べて不備が多い?」

当blogで先日公開した、税理士試験不適切問題集・簿記論編は、某予備校の簿記講師の先生に協力をお申し出頂き作成しました。簿記講師としての経験から関連していろいろとお話を伺いましたのでインタビューとして掲載します。 税理士試験不適切問題集 平成30…

税理士試験不適切問題集 平成30年度(第68回) 所得税法

税理士試験不適切問題集の所得税法編です。 目次 平成30年度(第68回) 所得税法 試験問題 全体の特徴・総評 第二問(計算) 問1 退職所得の源泉徴収税額 問2 C土地(譲渡所得) 問2 給与所得の源泉徴収税額(年末調整済) 参考 問題の不備に関する議論 予備校…

税理士試験不適切問題集 平成30年度(第68回) 相続税法

税理士試験不適切問題集、相続税法編を公表します。今年私が受験した相続税法と所得税法でたまたま不適切問題が出題されました。この程度の不備は税理士試験では騒ぎにもならないのですが、本来、誤りであれば訂正や採点上の措置が発表されなければいけない…

税理士試験不適切問題集 平成30年度(第68回) 簿記論

「税理士試験適正化」に賛同頂いている簿記講師の方のご協力で簿記論の不適切問題集を公開することができました。ありがとうございます。 不適切問題として、5つの論点を挙げました。 うち、3つの論点(本支店会計、新株予約権付社債、投資有価証券)は、…