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Markの資格Hack (税理士試験)

資格試験に四苦八苦しないための資格Hack(シカクハック)情報 税理士試験の実情を発信しています

試験問題の審議はこんなもの 第5回国税審議会(平成16年)議事録から興味深い議事を

国税審議会とは

国税庁内に国税審議会というものがあります。委員は20名ほどおり、大学教授、ジャーナリスト、財界人などの有識者で構成されており、日税連の役員も2名入っています。国税審議会の中にはさらに、国税審査分科会、酒類分科会、税理士分科会があります。国税庁サイト内に議事録が公開されていますが、各分科会からの報告が大体年一度、春頃に開かれているようです。この国税審議会では、委員の他、国税庁から長官以下、次長、審議官、部長、課長、国税不服審判所所長が出席して報告を行います。

目次


ご存知のように税理士試験を実施するのはこの国税審議会で、税理士受験者には合格通知の発送元としてもお馴染みです。国税審議会の中の税理士分科会、こちらは通例年5回ほど開かれており、税理士試験試験問題の審議、結果報告、試験免除の認定、その他税理士の懲戒処分の審議も行っています。


第5回国税審議会(平成16年)議事録

議事録を見ておりましたらその中で、古いですが、平成16年に行われた第5回国税審議会議事録に税理士試験に関する興味深い記述を見つけましたのでメモとして残しておきます。

辻山委員
 辻山でございます。税理士分科会は昨年1年間で計4回会議を開催いたしました。お手もとの資料の2の、同じく税理士分科会というところを御覧いただきたいと思いますけれども、まず、昨年6月4日の分科会におきまして、分科会長の互選をさせていただき、引き続き私が分科会長をお引き受けさせていただくことになりました。また、分科会長代理には小川是委員、本日御出席でございますけれども、指名いたしました。
 次に、昨年の分科会における審議事項につきましてでございますが、第6回から第9回というところでございます。このうち、まず税理士試験関係でございますが、6月4日の分科会におきまして、8月初旬に実施いたしました平成15年度の税理士試験の試験問題の審議をいたしました。それから、試験の実施について検討をいたしました。
 12月12日の分科会におきましては、平成15年度の税理士試験の実施結果につきまして審議いたしました。そして平成14年度の指定研修の実施結果、平成16年度の税理士試験の実施に向けての試験委員の人選、日程、それから税理士試験の免除申請について審議をいたしました。なお、税理士試験の合格者は、合格発表日であります昨年12月16日に官報公告をしております。

第5回 国税審議会 議事録(2)|審議会・研究会等|国税庁

税理士試験の試験問題の審議はこんなもの

この平成15年6月4日に開催された第6回税理士分科会ですが、その内容がこちら。

14時~16時40分

1 分科会長の互選

2 平成15年度(第53回)税理士試験の試験問題の審議

3 税理士法第7条第2項又は第3項に規定する認定

各分科会の活動状況の報告|第5回 国税審議会 説明資料 目次|国税庁

2時間40分の中のその一部で、11科目の試験問題の審議もやっています。会長の選出があって、たぶん適当に挨拶などもあるんでしょう。3番目の「税理士法第7条第2項又は第3項に規定する認定」はいわゆる院免除のことです。これに出席しているのは税理士分科会の委員が5名と、国税庁人事課の職員です。この委員というのは試験委員でなく、国税審議会の委員ですから、問題の内容についておそらく詳細を理解できるとも思えません。内容に関する質疑応答が活発に行われているとは期待できません。パラパラめくって「ふーん、こんな感じなのね」といったところじゃないでしょうか。国税審議会で行われる試験問題の審議はこれが唯一です。

各年見ても毎年こんなものです。決まり切った「各議題について審議がなされ、原案どおり決定が行われた。」の文句で締められています。審議会に出された時には試験委員の手を離れていて、ここで承認されて、そのまま印刷に回されるのでしょう。私が署名の要望で言っている、「試験委員の作成した問題がノーチェックで試験に出題されている」ということの根拠はこれです。

これについては、また別の記事で掘り下げます。今日は別のポイントに注目。


試験の合格率について

平成15年の簿財の合格率が20%越えだったことについて突っ込んだ質問がありました。

森委員
 今、この時点で質問させていただくのが適当かどうか分かりませんけれども、実は税理士試験の結果ですけれど、あちこちで私はよく聞くのですけれども、聞かれるのですけれども、今年の15年度の税理士試験ですけれども、科目別の合格率の問題ですけれど、簿記と財表がものすごい高いのですね、従来にない。ほかの税法については、従来どおりの合格率なのですけれども、簿記、財表に対しては20%を超えているということですね。これは非常に今までかつてないことなのですね。私は覚えていますけれども、私が受けたときですけれども、確か財務諸表が、これは昭和33年ぐらいですけれど、25%ぐらいいったのですね。これは驚異的な数字だったのですけれども。恐らくそれまでずっとなかったのですけれど、今年が簿記、財表とも20%を超えたということは、ちょっと今まで例がないわけなのですけれども、この辺について何か背景があったのかどうかということなのです。この辺がよく聞かれますので、偶然かどうか知りませんけれども、何か意図があるのかないのか。ちょっとあればお伺いしたいと思います。


森委員からの質問です。この方は、日税連(税理士会)から任命された委員のようです。

辻山委員
 後で人事課長の方から御説明いただきたいと思いますけれども、私の承知しているところでは、一応60点という基準を満たすということが合格ラインになっておりまして、人数について、あるいは合格率について、特段の配慮をしたということはないというふうに承知しております。
 ただ、試験問題が、従来非常に分量が多い、あるいは内容が非常に高度だということがありましたので、少しそれを普通の勉強をしていれば受かりやすいような、そういう改良というか配慮をしてきたということはありますけれども、特に人数や合格率について特段の配慮があって、そういう結果になったというふうには理解しておりませんけれども。ちょっと補足して人事課長からお願いできませんか。

会長
 人事課長どうぞ。

人事課長
 今、辻山先生から御説明のあったとおりでございまして、試験でございますので、基本的には受ける人とか、問題の相性とかで、合格率は変わると思います。ただし傾向としては、簿記、財表は必ず受からなければいけない会計科目でございまして、税法の方は、数ある税法の中から3科目合格すればいいということで、本人のある意味で得意科目を選択できるという意味がございまして、簿記、財表について余りに難し過ぎると、税理士になりたい方が、なかなかなれないということもありますので、余りに問題数が多いのではないかと。それこそ専門学校に何年も通わないと受からないのではないかといったような意見が、受験生等から我々の方に上がってきたものですから、そこは十分に税理士の能力が判断できる適正な問題量にしようというようなことは、試験委員の先生方にお願いしてまいりました。そういうことの結果で、従来に比べると多少60点の基準を超える人が結果的に多かったかと思いますけれども、特にそれで、わざわざ適正な能力のない人をどんどん合格させようというようなことは、当然のことながらございません。

税理士試験の入り口となりやすい簿財に関しては、税法科目よりも敷居を下げようという方向で試験委員に発注したと認めています。逆に言うと、税法科目については「十分に税理士の能力が判断できる適正な問題量にしようと」はしていないということになりますね。

科目の見直しについて

森委員
 ありがとうございました。
 もう1点は要望なのですけれども、これは私が発言すると税理士会の要望かと言われるかも分かりませんが、私の個人的要望なのですけれど、税理士の試験科目というのを若干見直してもらったらどうかという気がするのですよ。ということは従来、簿記、財表、税法ですけれども、大体簿記というのは最近、余りやっていないというのが多いのですね。全部コンピューターでやってしまうという傾向があるわけですから。基本的なものは当然必要ですけれども、実務的には余りやっていないのではないかなという気がするのです。その辺も含めて、やはり簿記会計の簿記と財表については、やはりひっくるめて考えてもらうような方法。
 それから税法については、国税基幹法はいいのですけれども、地方税に至ってはたくさんあるわけですね、選択ですけれど。そこまで必要なのかどうかという問題を感じているわけですよ。それよりももう少しグローバル的なことになっているわけ、時代が。したがって、例えば民法を入れるとか、あるいは会社法制を入れるとか、もう少しグローバル化をして、実際に税理士が実務をできるような法律も入れるべきではないかなと。今、特に税法については、地方税の本当に細かい税法まで入っていますから、そんなの果たして必要なことかと非常に私は疑問を感じているわけですよ。
 したがって、ひとつ、これは時間がかかると思いますけれども、税理士の試験科目について検討をしていただく時期ではないかなというふうに考えますので、要望として申し上げておきます。
 以上でございます。

会長
 今の件、御発言ございませんか。

辻山委員
 御要望として承ったということで検討させていただきます。

次長
 これは士(さむらい)業と試験問題との関係でいろいろあるでしょうし、すぐにお答えをできる問題ではありませんので、また検討させていただきます。

国税OB税理士について

OB税理士が脱税を主導していた件について、立石委員がぶっこみます。

立石委員
 確定申告にかかわって二、三質問したいと思います。いわゆるOB税理士ですけれども、OB税理士の税務調査というのは、どういう方針で行われているのですか。

課税部長
 国税当局では、高額・悪質を重点にして、申告内容や資料情報を分析・検討し、課税上問題があると認められるものについては、的確に税務調査を行っていくことにしております。税理士についてもOB・非OBにかかわらず、問題がある者に対しては的確に調査を行うということでございます。

立石委員
 そこで具体的にお尋ねしたいのですけれども、元札幌国税局長の実刑判決文を読みますと、所得額の85%を申告していなかったというふうな指摘になっておりますけれども、これは4年間麻布税務署が気が付かなかったということは、これはどういうことなのでしょうか。

(以下略)
第5回 国税審議会 議事録(4)|審議会・研究会等|国税庁

立石委員
 続いて、査察部OBの国税税理士との関係についてお尋ねいたしますけれども、最近摘発されましたK-1脱税事件、「週刊現代」と「週刊サンデー」に、東京国税局査察部の元課長と、熊本国税局の元課長のOB税理士が事件に関与したというふうに報道されておりますけれども、私自身調べてみますと、多くの査察OB税理士が査察案件について直接関与されているというケースが多数ありますけれども、この点については、行政はどういう指導をされていらっしゃるのですか。

次長
 今、非常に具体的な御質問をされておられますが、退職者というのは、御案内だと思いますが、単なる民間人、税理士として営業されておられるわけで、既に退職されている民間人の方が営業努力として、どこか顧問先に入るということにつきまして、我々がそれを指導する権限は全くございません。
 恐らくそれを想像するに、査察案件に入っているという御指摘、これは一般論でお答えしたいと思いますが、恐らく一般の税理士の方は、一般というのは非OBという意味で申し上げてもいいのですが、恐らく査察ということについてのノウハウは余りお持ちでないのだと思います。
 たまたまですが、たまたまうちの職員、査察の経験者が、査察事務というのは言ってみれば非常に特定の分野でありますから、そういうことについてのノウハウがあるのだと思います。査察の受け方といっても、なかなか査察を受けた人もたくさんいませんし。そういうことで需要があって、たまたま関与されているのだと思いますから、全く民間人の方が、自由の営業活動の結果として顧問先に入られることについて、当局は一切何も権限はございませんし、指導することもできないと思います。

立石委員
 そうすると告発された事案について、査察部のOB税理士が案件に関与するということについては、一切行政はタッチできないと、そういうことですね。

次長
 OBとおっしゃいますが、その方は単に民間人でありまして、税理士として適法に活動されている以上問題はありませんが、例えば脱税共犯等々になれば、税理士法の処分というのはあると思います。

立石委員
 しかし、今の村上さんの答弁は少しおかしいですね。

(以下略)

立石委員、なおも食い下がります。

立石委員
 記録している方、どなたか、私は言いましたか。話をすりかえないようにしてください。
 私が心配しているのは、国税OBが脱税事案について、顧問税理士になることによって、一般国民が、国税庁国税当局と真ん中にOB税理士が入って、査察その他の税務調査について手心が行われているのではないかという疑問が出ているということなのです。それに対して何らタッチできないというのであれば、それと当然、国税OBが税理士法において、ほとんど無試験で税理士の資格を得ることについて疑問が出てくるのは当たり前のことであります。
 既に新聞の一部は社説で、国税OBのほとんど無試験によって税理士の資格をとることについては廃止しろという主張をしているわけですね。これは国税の現役の職員にとっては大いなる財産なわけですね。今のままでいくと当然この問題について、世論としては、もうやめろと、こういうことが出てくるのではないかと。そうすると、国税庁としても何らかの対策を立てる必要があるのではないかということを指摘して、私の質問を終わります。

会長
 今の御質問に直接お答えするわけではないですが、やはり最近ずっと時系列的に見れば、税理士に関する懲罰は非常に厳しくなりつつあって、その点はそのようなことを反映しているのではないかというふうには思いますがね。
 今の立石委員の御質問は、やはり個別案件の話、札幌国税局長のケースは、前にも確かこの国税審議会でも話題になりまして、その点については確かその時、ちょっと正確には覚えておりませんが、今後、その点については厳正に考えたいという話があったように思います。
 何か、その点で長官。

長官
 直接的なお答えになるかどうか、私は国際会議に出て、各国の長官と公式、非公式にいろいろな話をするのですけれども、

(中略)

 なぜ日本において、職員が長期間、退職まで勤めるのかということについて、私が説明した一つは、勧奨退職をしても、すぐに生活の苦労といいますか、心配することなく、ある程度そういう人については紹介をして、税理士として成り立つようにしているということが、我が国において、職員がきちっと一生プロとしてやれるということなのですよという話をすると、それは大変うらやましいという評価もあるということであります。ただ、そういうことについての問題が、先ほどおっしゃいましたように、ないわけではないと思います。
 この前の事件を契機として、紹介というのは、人事当局者が一元的に行うということで、現場の副署長等が顧問先との接触をすれば、それは国税の組織が何らかの権限ないし職員との関係を疑われる可能性があるので、それはもうやめましょうと。人事当局が一元的に会社のニーズを聞いて、必要があると、税理士のあっせんをしてほしいというような場合に、そこに紹介をするというやり方で来たということであります。
 ただ、立石先生のおっしゃっている中で、我がOB税理士を差別しているかということになりますと、私どもはしていないというふうに明確にお答えをできると思います。現に元札幌国税局長の件も、我々組織においてきちっと摘発をしている。

国税庁長官が、国税OBが無試験で税理士になれることは、一生プロとしてやれるということだと。言わば職員の生活保障として必要なことだ、と答弁しています。それは世界からうらやましいと、評価されていると、そういう認識なようです。


国税OBへの顧問先の斡旋は、以前は公式に制度としてありましたが、批判を受け今は無くなったんでしたでしょうか?今回の一連の「税理士試験適正化要望」の中で私は、国税OBが無試験で税理士になれることの是非までは、収拾がつかなくなるので広げるつもりはありません。ただ周辺事情として、こういう議論が国税審議会であったということは興味深いことでしたのでメモとして残しておきます。以上です。

税理士試験不適切問題集 平成28年度(第66回) 法人税法

去年の試験から大変時間が開いてしまいましたが、法人税法の「税理士試験不適切問題集」をアップします。

改めて見てみても酷いですね。杜撰な問題作成にふつふつと怒りの感情すら沸き起こってきます。

受験生の皆様は今年の試験の勉強で忙しく、去年のことはもう記憶から薄れつつあるかもしれません。しかし、こうして風化していくのを許してしまえば、不適切問題は公式にはなかったことにされてしまいます。税理士試験の不適切性を指摘する根幹となる部分だと認識しておりますので、この件に国税庁が何らかのコメントを出すまでしつこく追及していく必要があると考えます。悲劇を再び繰り返さないためにも。


私自身は法人税法を受験していないため、理解の足りない部分もあるかと思います。補足する点などお気づきのことがありましたら、どなたでもコメント、メールでお寄せください。


元の原稿を送っていただいてから私がアップするのに4か月も開くこととなってしまい、大変申し訳ございませんでした。12月10日にメールをお送りしているのですが、これを見ていらっしゃったらお返事頂けないでしょうか?


この記事は、Tsugu さんの投稿を基にMarkが編集しました。

目次

平成28年度(第66回) 法人税法 試験問題

全体の特徴・総評

計算問題にあまりに不備が多く、税理士試験史上に残る悪問。その原因は、解釈が分かれる微妙な論点を出題した等によるものではなく、作問者が一度見直しをしていれば気づくような問題作成上の単純なミスを直さなかったことによると思われる。予備校作成の模範解答においても、別解多数、「解答不能」とのコメントあり。仮に全ての論点について間違いであると採点をされれば、満点をとれた受験者でも不合格レベルになり、合否が大幅に入れ替わっている可能性が高い。

第一問(理論)

問1

不適切カテゴリ:(解答欄不適切)

<不適切な点>
想定される解答に対し解答欄が狭すぎる。他の問題の分量を考慮しても今回の解答用紙は余白部分が非常に多く、あえて解答欄を狭くする必要性はない。

第二問(計算)

1.租税公課

不適切カテゴリ:(矛盾資料あり)


<不適切な点>
下記2点の資料不備がある。
A:市区町村民税の計に記載されるべき2,300,000 円が事業税の欄に記載されている。
B:前期末事業税の記載すべき欄が②欄でなく①欄になっている。


A・B 共に解答上影響はないが、通常与えられる資料と状況が異なることから、特にBについて前期の処理が違うことによる通常の処理以外の処理を検討した受験生がいた可能性は否定できない。

(D4 ページ 1.甲社の別表五(二)抜粋)
f:id:mark_temper:20170203013936p:plain

2.減価償却

不適切カテゴリ:(矛盾資料あり)

<問題指示>

(D5 ページ 【資料4】2.A社との取引(1)中古機械装置の取得)
甲社は、(中略)残額の3,000,000 円部分について耐用年数を5 年として、定率法による減価償却を行った。

(D8 ページ 6(2)中古機械の取得)
甲社では、上記【資料4】2.(1)に係るA社から購入した機械装置をA社への支払額5,000,000 円を取得価額として、耐用年数を4 年と適正に見積もり減価償却費の計算を行っている。(以下略)

<不適切な点>
会計上の減価償却費を推定させる問題で、異なる取得価額と耐用年数がそれぞれ2つずつ与えられている。そのため会社が計上した減価償却費が算定できないため、解答要求事項の減価償却超過額につき一意の解答を導き出すことが出来ない。


<大手予備校の模範解答>
大原:各2つずつ与えられている取得価額と耐用年数から計算できる全4パターンの別解を掲載。解答解説の動画では「解答不能に近い」と解説している。
TAC:与えられている金額、処理方法が問題文の前後で違うことから「解答不能」としている。


3.K社株式の帳簿価額

不適切カテゴリ:(資料不足)(矛盾資料あり)

<問題指示>

(D7 ページ 4(1)配当(注2))
K社株式は、甲社が以前より所有している非支配目的株式等であり、K社株式の異動はなかった。なお、K社株式の期末帳簿価額は、32,000,000 円であり、期末時価は、29,000,000 円である。

(D7 ページ 4(2)②前期末・当期末の会社計算上の総資産の帳簿価額等)
(抜粋)K社株式の前期末帳簿価額32,000,000 円、当期末帳簿価額29,000,000 円

<不適切な点>
上記の資料からは①K社株式の期末帳簿価額が2つ与えられている。②K社株式が売買目的有価証券か売買目的外有価証券かが与えられていない。
K社株式が売買目的有価証券で会社が評価損を計上していない場合と、K社株式が売買目的外有価証券で会社が評価損を計上している場合には調整が必要になるが、問題文からそれを読み取ることができないためK社に関する調整については一意の解答を導き出すことができない。


<大手予備校の模範解答>
大原:当期末帳簿価額を29,000,000 円と推定して「K社株式評価損損金不算入額3,000,000 円」としている。
TAC:当期末帳簿価額を32,000,000 円と推定して「処理なし」としている。


4.受取配当等の益金不算入額

不適切カテゴリ:(資料不足)

<問題指示>

(D7 ページ 4(2)②前期末・当期末の会社計算上の総資産の帳簿価額等)

f:id:mark_temper:20170203014158p:plain

<不適切な点>
受取配当等の益金不算入の金額の計算上、総資産簿価を算出する際に貸倒引当金が貸方表示の際は調整をせず、借方表示の場合は総資産簿価に貸倒引当金の金額を加算するが、上記問題資料からは貸倒引当金の表示方法が借方表示か貸方表示か注記かを特定できないため、解答要求事項の受取配当等の益金不算入額について一意の解答を導き出すことができない。


<大手予備校の模範解答>
大原・TAC:貸倒引当金の表示方法は不明確であり、借方表示、貸方表示双方のパターンを解答として掲載。

5.貸倒引当金

不適切カテゴリ:(資料不足)

<問題指示>

(D7 ページ 5.貸倒引当金)
甲社の決算手続き中に取引先S社から破産手続開始の申立てを行った旨の通知が届き、甲社でS社に係る債権を調べたところ売掛金残高が10,000,000 円であった。甲社では、当該売掛金について個別評価により貸倒引当金を計上することとした。前期以前に個別評価の対象となるものはなかった。

<不適切な点>
上記問題指示からは、個別貸倒引当金の計上要件である破産手続開始の申立てが当事業年度中に行われたのかが読み取ることができないため、個別貸倒引当金及び一括貸倒引当金に関して一意の解答を導き出すことができない。


<大手予備校の模範解答>
大原・TAC:「破産手続開始の申立がいつ行われたのか不明であるため」とし、当期中に行われた場合と翌期に行われた場合の2パターンの解答を個別貸倒引当金・一括貸倒引当金それぞれで掲載。

6.デリバティブ取引

不適切カテゴリ:(資料不足)


<問題指示>

(D9 ページ 8デリバティブ取引)
(前略)当該デリバティブ取引は、当期から開始し、甲社が所有する売買目的外有価証券の価額の変動により生じる可能性のある損失の額を減少させるために取得したてものである。当期末までに売買目的外有価証券の譲渡はなく、かつ、当該デリバティブ取引がヘッジとして有効であると認められる状態にある。
当期末における売買目的外有価証券の時価と帳簿価額との差額について、3,000,000 円の損失があり、デリバティブ取引による利益額は、3,200,000 円であった。

<不適切な点>
上記の資料からは当該デリバティブ取引が時価ヘッジか繰延ヘッジかの指示がないため、ヘッジ対象及びヘッジ手段の損益を認識すべきかどうかが判断できない。そのため当該デリバティブ関係に関しては一意の解答を導き出すことができない。


<大手予備校の模範解答>
大原:時価ヘッジと考え、「先物利益計上もれ3,200,000 円」と「時価ヘッジに伴う損金算入額3,000,000円」を解答として掲載。ただし「繰延ヘッジの処理も考えられる」とも記載している。
TAC:繰延ヘッジと考え「調整なし」としつつも「時価ヘッジか繰延ヘッジかを読み取ることができない」としている。


7.寄附金の損金不算入額

不適切カテゴリ:(解答欄不適切)

<不適切な点>
寄附金の損金不算入額の計算過程欄は正確に記載すると6行程度のスペースが必要になるが、解答用紙には3行分ほどのスペースしかなく、計算過程を書くことがほとんど不可能である。

8.C社所有土地の帳簿価額

不適切カテゴリ:(別解あり)


<問題指示>

(D3 ページ 冒頭問題文)
(問2)C社が当期末において所有している土地の帳簿価額を求めなさい。

<不適切な点>
法人税法の試験問題であることも踏まえるとC社の「税務上の簿価」を解答要求事項としていると思われるが、問題指示は「帳簿価額」となっており、決算書(会計上)の帳簿価額と読むことができる。そのため解答要求事項である土地の帳簿価額につき一意の解答を導き出すことができない


参考

問題に対する議論

0025 一般に公正妥当と認められた名無しさん 2016/08/28 00:32:58
これだよ
税理士 永橋利志先生の作った平成28年の問題のミス

・受配の控除負債利子の貸引の取り扱い → 借方?貸方? 不明で答えが2つ考えられるため永橋にシンクロするか運に任せるしかない。

・個別一括貸引の金銭債権区分 → 事実が生じたのはいつ? 不明で2つ考えられるため永橋にシンクロするか運に任せるしかない。

・別表5(二)の前期確定事業税は本来?欄なのに?欄に記入されている。 → 予備校で最初に習う事だが試験委員がミス

・別表5(二)の市町村民税?欄の合計額が一段下にズレている。

・中古機械装置の取得価額と耐用年数の資料が別の数字で2つずつある。→ TACが解答不能と解答

・寄付金の計算欄が狭すぎ。そのくせ無駄な解答欄が多量に印字されていてスペースも寄付金より広いという始末
  →大原が限度額の計算をカットする事態発生

・問題を事前にチェックしていない事が判明 → 1回でもチェックしてれば間違いにすぐ気付くレベル


id:eScM/8d40(1/11)
0026 一般に公正妥当と認められた名無しさん 2016/08/28 00:41:39
機械装置の取得は28年8月10日じゃなくて27年8月10日だった説好き

0233 一般に公正妥当と認められた名無しさん 2016/09/13 01:06:51
近畿税理士会 永橋利志先生の作った平成28年の税理士試験の作問ミスのまとめ
(改訂版)

・受配の控除負債利子の貸引の取り扱い → 借方?貸方? 不明で解けない。
・個別一括貸引の金銭債権区分 → 事実が生じたのはいつ? 不明で解けない。
・別表5(二)の前期確定事業税は本来?欄なのに?欄に記入されている。
・別表5(二)の市町村民税?欄の合計額が一段下にズレている。
・中古機械装置の取得価額と耐用年数の資料が別の数字で2つずつある。
・その他有価証券の評価損:全部純資産直入法か部分純資産直入法かが不明。
・受配:「負債利子は当年度実績」と指示があったが、それは事業年度が
    H27.4.1〜H28.3.31の原則法なら当てはまる指示だが、
    H28.4.1〜H29.3.31は当年度と前年度の実績を使わなければいけ
    ないので、意味不明な指示。指示通り当年度だけで計算したヴェテ
    はどうなるのか?
・寄附金:寄附金が出題されているのに資本金等の額の資料がない。
・デリバティブ:繰延ヘッジと時価ヘッジが両方可能な資料であるにも係らず
    いずれかの指示がないため解けない→有利な方法だと繰延ヘッジ?
・その他:解答欄が狭すぎたり大きすぎたりする←おそらく想定している解答が
     間違っている。
id:BRK+9v1T0


永橋先生ファンクラブ

0841 一般に公正妥当と認められた名無しさん 2016/09/17 22:08:52
>>826
永橋が機械取得年度一年間違えてる説が有力。
そうすると最初と最後の矛盾した問題文も説明がつく。
寄付金は去年だからその他寄付金はないので狭い欄でもOK。
逆に認容が出てくるので広い欄じゃないと書ききれない。
こんなにスッキリ全ての疑問に説明つくから俺はこの説信じてる。

国税庁「出題のポイント」

国税庁が発表した計算問題に関する「出題のポイント」はわずか3文で、自己採点の参考にしようにも何の役にも立たない。問題の不備により別解が生じる点ばかりがポイントとして挙がっているにもかかわらず、作問者がどのような処理を求めたのかはわからない。作問者が「法人税実務において頻出する基本的な処理」を正確に理解できているのか疑わざるを得ない。

〔第二問〕

 本問は、近時の改正項目を含めた法人税実務において頻出する基本的な処理を問うものである。
 諸税の納付状況の別表からの読み取り、中古資産に係る修繕費の取扱い、貸倒引当金の個別評価と一括評価のそれぞれの損金算入限度額の計算、受取配当金の益金不算入処理等正確な計算処理が求められる。
 また、完全親子会社間の取引についても基本的な処理を求めるものである。


法人税法|平成28年度(第66回)税理士試験出題のポイント|国税庁

試験委員

新井 智男(新任)国税庁課税部法人課税課長
永橋 利志(3年目)日本税理士会連合会理事広報部副部長・近畿税理士会常務理事広報部長・税理士

税理士試験問題の印刷の入札 納入期限は6月30日

今日は軽めのネタです。税理士試験の試験委員が少し前に発表になったので、官報で公告されていたはず、と思い検索していたのですが、求めていた情報は見つかりませんでした。代わりに、試験問題の印刷の入札公告を見つけました。

入札公告

次のとおり一般競争入札に付します。

平成 29 年1月 25 日

支出負担行為担当官
国税庁長官官房会計課長 大内 聡  

1 調達内容

(2) 購入等件名及び予定数量
平成29年度(第67回)税理士試験試験問題、答案用紙及び計算用紙の印刷等 のべ353,900部
(3) 調達件名の特質等 入札説明書による。
(4) 納入期限 平成29年6月30日
(5) 納入場所 当庁の指定する場所。


https://www.nta.go.jp/sonota/chotatsu-kobai/chotatsu/seifu/03_1/3-290125-1.htm


問題の情報漏洩が起きないように、国家試験の印刷は刑務所内の作業所で行われているなんて噂を聞いたことがありますが、都市伝説でしょうか?一般入札に出されていました。


さすがに細かい仕様が載った入札説明書は業者でないと手に入りませんかね。深く追うほどのものではないと思いますが、ここからわかるのは納入が6月末に行われているということ。ちなみに去年は、のべ364,950部で、納入期限は平成28年7月4日でした。*1


試験の問題が、例年5月下旬頃に国税審議会で承認されているようですから、1ヶ月くらいの納期で業者に渡されているのでしょうね。国税審議会については別の記事で詳しく書こうと思っております。

  • 税理士試験不適切問題の温床は国税審議会・試験委員にあり

これがまさに「のり弁」開示!平成28年度税理士試験・相続税法の採点済み答案用紙だ

国税庁から開示された答案用紙が届きましたので、全ページそのまま公開します。


これからお見せするように、今回の「採点済み答案用紙」は真っ黒に墨塗りされた「のり弁」開示となっています。上記のページでも報告した通り、国税庁は採点部分を開示できない理由をいろいろと書いておりましたので、新たにその部分を除いた「採点前答案用紙」の開示請求を行っています。約30日後にはここで公開できると思いますので引き続きチェックしてください。

同じく相続税法や他の科目の開示をされた方からの情報もここで紹介しようと思いますのでご連絡ください。開示請求をしてから送られてくるまでには30日と2週間ほどかかりますので、しようと思っている方は早めの行動をお願いします。

shikaku-hack.hatenablog.com

開示された「平成28年度税理士試験・相続税法 採点済み答案用紙」

封筒と中身

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▲国税庁からの封筒には特に説明書きもなく、開示された書類の謄本のみが入れられていました。なお、答案用紙の原本はA3大のサイズですが、B4に縮小コピーされていました。

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▲一番上と下に白紙がつけてあり、クリップのところには付箋がかましてあるという丁寧な仕事ぶりです。

1~6枚目 第一問(理論)答案用紙

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7~19枚目 第二問(計算)答案用紙

今年の問題は、計算が13枚と多い枚数になっていました。問題の内容について解説する記事も後日書きます。
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19枚目拡大

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▲右側解答枠部分をはみ出して墨塗りされていることから、この部分に採点上のメモがされていると推測されます。

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「税理士試験適正化要望」に関し次の情報をお持ちの方を募集しています

「税理士試験適正化要望」に関し次の情報をお持ちの方を募集しています。

以下の事項について情報をお持ちの方は、 mark.temperアットマークgmail.com までメールでご連絡ください。
但し、仕事、試験勉強、家庭の事情で返答までに数日要することがございます。よろしくお願いします。
「税理士試験適正化要望」発起人 Mark

喫緊で募集しています

開示請求を実際に行った方

2ちゃんねる等の書き込みやtwitterで、実際に開示請求を行ったとの報告を確認しています。相当数の方が動いてくださったようで、ありがとうございます。ただ私も全てを把握しきれていません。せっかく勇気を持って行動して頂いたのですから、どの科目を開示請求してどのような結果が出たか、その結果をまとめて次に生かしたいと思っています。


こちら
のコメントでお知らせいただいた方も、お手数ですが開示された解答用紙をスキャンか写真に撮って送って頂けないでしょうか?現在、ある税理士業界雑誌の編集者の方から取り上げたいと連絡をもらっています。そちらに提供させてください。(実名等は明かさなくても大丈夫です。)

税理士試験の平均合格年数(8.6年)という統計データの出典をご存知の方

ソースが確認できないでいます。

税理士登録者の試験合格、免除等の別人数の統計データ

「税理士界」「税理士新聞」に掲載があったとの情報があります。該当号を探して教えてください。

常時募集しています

「税理士試験適正化要望」について関心のある税理士の方

一人で名前を明かして行動するのは難しいと思います。時機を見て連絡しますので一緒に行動してくださいませんか?

「税理士試験適正化要望」について関心のある予備校関係者の方

税理士試験受験者が右肩下がりの中、何もしなれけばじり貧です。いち早く受験生のために行動を起こした予備校は注目を浴びると思いますよ。

「税理士試験不適切問題集」の作成にご協力頂ける方

税理士試験の過去の問題について、不適切な点を客観的、具体的に指摘してください。詳しくはこちらの記事で。

「税理士試験適正化要望」についてblogやSNSで紹介頂ける方

税理士試験の改善に至るまでには時間がかかります。一人でも多くの方に関心を持ち続けて頂くことが力になります。blogでご紹介頂いた場合は、こちらに掲載します。

「税理士試験適正化要望」について報じて頂けるマスメディア関係者・ライターの方

数週間〜数ヶ月先に募集します

「税理士試験適正化要望」について関心のある弁護士の方

今行っている開示請求、審査請求の結果次第では、行政訴訟を行うことも止むを得ません。その場合には訴訟代理人を委任するかもしれません。もっとも、国税庁・国税審議会の皆様におかれましては、そのようなことに発展する前に自主的に税理士試験の改善を行って頂きたいと思います。当方からの要望は、こちらの通りです。

「税理士試験適正化要望」について関心のある国会議員の方

審査請求書に書いた税理士試験の点数を開示すべき「理由」はこれだ

前回の記事で審査請求書を提出した報告をしました。記載した「審査請求の理由」をここに公開します。

目次

審査請求書に記載した「理由」

審査請求の理由

 第一に、原処分庁が作成した開示決定明細書に記載された「不開示とした理由」によると、原処分庁は「①開示された答案の内容と当該答案に与えられた得点との分析や同様の開示請求を行った他の開示請求者との情報交換が行われることなどにより、機械的、断片的知識しか有しない者が高得点を獲得する可能性があり、税理士試験の目的が達せられなくなるおそれがある」と主張している。しかし、上記の理由から、解答欄を不開示とする必要性はある程度理解できるものではあるものの、評点欄(試験の点数)すら不開示とするには理由として不十分である。試験の大問ごとの点数が開示されたところで、試験において高得点を獲得するための特殊な解答方法が生み出されるとは到底考えられないため、当該部分を不開示とする必要性はない。依って少なくとも、評点欄(試験の点数)は開示を行なうべき個人情報であると考える。

 第二に、原処分庁は「②答案の採点について、試験委員及び事務局職員への質問や照会等が増加し、それぞれの有する業務に支障が生じるおそれがある」と主張するのであるが、質問や照会等が増加するおそれがあることを以って情報を不開示とするのは、理由としてなり得ない。税理士試験は、正答(模範解答)、受験者の評点(点数)、具体的な採点の基準などが一切発表されていない、大変不明瞭で情報開示に対して閉鎖的な試験である。そもそも質問や照会等が多い原因として考えられるのは、一部に正解すらはっきりしない不適切な問題が出題されており、採点基準が不明瞭であることである。この情報開示を行ったことにより、「質問や照会等が増加する」蓋然性があると言うことはできず、上記の仮定を不開示とすることの理由とするのは適切ではない。

 第三に、上記②の理由について、試験を実施する以上は主催者として当然に回答すべき質問や照会というものがあり、これらは試験委員や事務局職員に期待される通常の業務の範囲内である。煩雑になるからといってこれらの業務を忌避することでは、試験の公正性が疑われることとなる。国税庁「行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律に基づく処分に係る審査基準」によれば、開示請求のあった保有個人情報は、法第14条各号の不開示情報が含まれている場合を除き、開示しなければならないところである。この法律によって保護されるべき受験者個人の利益と衡量した上で、「質問や照会等が増加するおそれがある」程度のことでは法第14条第7号の不開示情報に該当するということはできない。

 以上から、原処分庁の処分は適切性を欠いており、当該情報を開示すべきである。

以上が、私の主張するところです。どうでしょうか?客観的に見て説得力があるでしょうか?この記事のタイトルには要約して「税理士試験の点数を開示すべき理由」と書きましたが、あくまで個人情報保護に関する法律に基づく処分(部分開示決定)の審査請求ですので、その妥当性の観点からの主張になります。

1時間程度で書いた1000字の簡略化した文章ですので、まだここに収まっていない理由もあります。審査請求の始まりとなる第一の矢ですのでこんなところでしょう。本格的な意見書を提出する際には、前に相談に行った弁護士にリーガルチェックをお願いするつもりです。

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「開示決定・不開示決定・開示請求に係る不作為に対する不服申立て」(http://www.soumu.go.jp/main_content/000411600.pdf)から引用

行政不服審査法について勉強

さて、ここまでの手続きはネットで調べた知識でやってきたのですが、審査請求書の書式がネット上にないことからして限界を感じましたので、本屋で専門書を調べてきました。週末にジュンク堂で税理士試験関係や税務の調べ物なども合わせて4時間くらい立ち読みしてきたのですが、いろいろと収穫がありました。


法律に従ってできること、できないこと、手ぬかりのないよう知っておいた方がいいこと、誰も教えてくれないので必要な知識は持っておかないと目的を達成できないからです。こういうことを調べるのに時間がかかってしまうのが痛いのでお金を払ってでも弁護士に教えてもらおうかと思っていたのですが、やろうとしていことがニッチ過ぎてこの分野を専門的に扱っている弁護士を見つけられなかったので自力でやるしかないという結論になりました。もしいい弁護士をご存知の方がいたら教えてください。

「行政不服審査法」についてなるべく読みやすく、要点がまとまっている本を購入しました。とりあえずこの後は、国税庁から弁明書が届き、それに対して私から反論書の提出、場合によっては口頭陳述、参考人の陳述を求めることができるようです。

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私事ですが、今年税理士試験で受験する科目を決めました。こんなことをやりながらもちゃんと試験に合格してやろうと思っています。この先この件でとられる時間を考えると初学で所得税を合格レベルまで持っていくのは無理なので、国税徴収法に変えました。

新たに税理士試験解答用紙の開示請求書と審査請求書を提出しました

前の記事で書いた、開示決定通知を受け取ったのは、1月14日、土曜日でした。内容を吟味し即日、審査請求を行うことに決め、以下の書類を16日、月曜日に作成、送付しました。

目次

今回送付した書類

平成29年1月16日付で以下の書類を国税庁「情報公開・個人情報保護室」宛てに送付しました。以下、順に説明します。

  • 「国税庁 平成29年1月12日付 官人6−1 保有個人情報の開示をする旨の決定について(通知)」に係る審査請求書 1件
  • 「国税庁 平成29年1月12日付 官人6−1 保有個人情報の開示をする旨の決定について(通知)」開示の実施に係る送付料(郵便切手250円分)
  • 開示請求手数料還付請求書 1枚
  • 保有個人情報開示請求書 2件

審査請求書

審査請求書については、どういう書面を提出すればいいのか調べても出てこなかったので個人情報保護室の担当者に問い合わせました。なんと書式は公開していないのだそうで、結局他の質問と合わせて40分弱も電話で聞きながら書き取って作成しました。所管する総務省の情報公開制度のページにも、開示請求についてはイラスト付きのパンフレットやガイドブックを公開して積極的に広報しているのに、審査請求については「窓口にお問い合わせください」とあるだけで、できる限り抑制したいという意図を感じます。

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「開示決定・不開示決定・開示請求に係る不作為に対する不服申立て」(http://www.soumu.go.jp/main_content/000411600.pdf)から引用


作成した審査請求書は以下の通りです。ご参考にどうぞ。

国税庁長官 殿
平成29年1月16日

審査請求書

氏名
住所
連絡先

 行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律(平成15年法律第58号)に基づく処分について、下記の通り審査請求をします。

1. 審査請求に係る処分の内容
国税庁 平成29年1月12日付 官人6−1 保有個人情報の開示をする旨の決定について(通知)(部分開示)

2. 処分があったことを知った日
平成29年1月14日

3. 審査請求の趣旨
上記処分につき不開示とされた部分について開示を求めるものである。

4. 審査請求の理由
別紙添付の通り

5. 処分庁の教示の有無及びその内容
「この決定に不服がある場合は、行政不服審査法の規定により、この決定があったことを知った日の翌日から起算して3ヶ月以内に、国税庁長官に対して審査請求をすることができます。」との記載があった。
以上

「審査請求の理由」については、1000字程度になったので別の紙に書いて添付しました。別記事で公開します。


開示の実施に係る送付料

今回の部分開示決定では墨塗りだらけで得られる情報はほとんどないと思いますが、一応何らかの手がかりになるかもしれないので開示の実施手続きを進めます。というわけで、郵送料250円分の切手を同封しました。書類のコピー代等は、開示請求した時の手数料300円に含まれているので必要ないとのことです。

開示請求手数料還付請求書

最初に行った開示請求では、開示を請求する情報に、私は「採点済み解答用紙」及び「合格判定の基礎となる点数」と記入しました。これで2件の扱いになると思い600円分の印紙を貼り付けして納付したのですが、点数は解答用紙上に記入されているので合わせて1件として受理する、と個人情報保護室の担当者から連絡をもらいました。納め過ぎとなった300円分を還付する必要があるので請求書を書いてください、とのことで見本が同封されていましたのでその通りに記入しました。300円は銀行振込での還付となるようで、300円返すためにいくらコストをかけるんだろうと思わないでもないですが、そこは決められた手続きを重視するお役所らしいと思いました。

保有個人情報開示請求書

新たに開示請求を行ったのは、「採点前解答用紙」と「受験者の成績(点数及び順位)の記録されたファイル(本人部分)」の2件です。これは、当初から参考にしている会計士試験で行われている開示請求と同じ内容になります。私が最初に行った開示請求もこれを意図して2件の開示と考えたのですが、一つにまとめられてしまったので、今回はそれを明確にするためにあえて2件に分けて、印紙もそれぞれ貼付して提出しました。

どちらも会計士試験では普通に開示されるもの(前の記事参照)ですが、税理士試験では「当該文書が存在しない」という理由で却下にしてくる可能性も想定しています。情報公開室の担当者もその可能性を言ってきたのですが、(開示・非開示の決定をするのはこの担当者とは別の部署の人事課であるため)電話で確認してもらって「存在しない」という答えが返ってきてしまうと、開示請求をする前に門前払いになってしまうので、あえて聞かずに提出することを告げました。口頭での答えでは、その返答すら記録に残らないからです。つまり、存在しないと主張するのであれば、それを理由とともに正式な文書に記して送ってください、という狙いです。そうすれば当然にこちらはその返答に対して審査請求を行い、議論の俎上に上げることになります。

新しく行った開示請求については、今までに当blogに頂いた報告から考えると、また期限いっぱいの30日かかるような気がします。
開示にせよ不開示にせよ、どのような答えが返ってくるか楽しみです。


審査請求 今後の流れ

審査請求が今後どのように進むかは以下の図の通りです。今、②を行ったところです。次は情報公開・個人情報保護審査会に提出する意見書を用意して待ちます。審査会の開催状況によるので何か月くらい先になるかはなんともわかりません。

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「開示決定・不開示決定・開示請求に係る不作為に対する不服申立て」(http://www.soumu.go.jp/main_content/000411600.pdf)から引用